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眞田 幸尚; 御園生 敏治; 尻引 武彦*
海洋理工学会誌, 27(2), p.37 - 44, 2023/12
本稿では、福島第一原子力発電所事故後に実施された海洋モニタリングの概況、USVの開発・運用経験、今後の原子力防災のためのツールとしての無人船舶の適用可能性などについてまとめた。海水で0.01Bq/L以下、海底土で10Bq/L以下。このような環境放射線モニタリングに使用するため、3機のUSVの運用試験を継続的に行っている。これらのUAVは、性能に応じて、海水サンプリング、海底土壌表層の直接測定、海底土壌サンプリングへの利用を視野に入れ、開発を進めている。今後の原子力発電所事故に備え、USVの開発促進が必要である。
村上 裕晃; 西山 成哲; 竹内 竜史; 岩月 輝希
応用地質, 64(2), p.60 - 69, 2023/06
放射性廃棄物の処分分野において、ボーリング孔が適切に閉塞されたことの妥当性を確認するための確認項目を整理する目的で、ベントナイトを用いたボーリング孔の閉塞試験を行った。閉塞材の定置前後に閉塞区間を対象として注水試験を行った結果、本研究で目標としたとおり閉塞材がその上下の区間を分断していることを確認できたことから、適切に閉塞されたことを確認する手法の一つとして注水試験が有用であると考えられた。一方、一度閉塞した区間に高差圧が生じた結果として閉塞部に水みちが生じたことから、高差圧が生じる条件では、閉塞材を移動させない等の対策が講じられていることが確認項目として挙げられる。計画段階では、岩盤の水理地質構造に応じた閉塞材のレイアウトや仕様が検討されていることが重要である。また、ベントナイトを閉塞材とする場合は、ベントナイトが孔内で膨潤して体積が増加、密度が低下して透水係数が上昇するため、このことが念頭に置かれている必要がある。加えて、ベントナイトを計画深度へ定置可能な搬送方法であることや、複数材料を組み合わせる場合は閉塞材の性能を低下させない配置であることが確認項目として挙げられた。
高山 裕介
International Journal of Rock Mechanics and Mining Sciences, 136, p.104538_1 - 104538_8, 2020/12
被引用回数:3 パーセンタイル:25.28(Engineering, Geological)地層処分施設の力学挙動を評価するためには、信頼性の高い数値解析技術が必要となる。このような解析技術においては、ベントナイトの力学挙動を評価できる構成モデルが必要となる。本研究では、既存の熱/水/力学連成モデルに適用されている膨潤項が付加された線形弾性構成モデルをFEBEX原位置試験に適用し、特に密度の不均一性に着目した構成モデルの適用性を検討した。その結果、この構成モデルは密度変化を過少評価することが明らかとなった。そのため、不飽和弾塑性構成モデルを用いた力学挙動の再解析を実施した。この力学解析では、力学から水理や熱に与える影響を考慮していないが、二次元的な応力変化や密度分布を再現することができた。
中山 雅; 大野 宏和; 中山 真理子*; 小林 正人*
JAEA-Data/Code 2019-003, 57 Pages, 2019/03
幌延深地層研究計画は、堆積岩を対象に研究開発を実施しており、地層処分技術の信頼性向上や安全評価手法の高度化等に向けた研究開発を実施している。幌延深地層研究計画は、3つの段階に分けて実施しており、平成26年度からは第3段階の調査研究として、地下施設の350m調査坑道において、人工バリア性能確認試験を実施している。本試験は、処分孔竪置き方式を対象として実規模の人工バリアを設置し、実環境下において人工バリア定置後の再冠水までの過渡期の現象を評価する事を目的としている。具体的には、第2次取りまとめで示した処分概念が実際の地下で構築できることの実証、人工バリアや埋め戻し材の設計手法の適用性確認、熱-水-応力-化学連成挙動に関わる検証データの取得、である。本データ集は、検証データの取得状況について取りまとめ、計測データの散逸防止を図ることを目的としている。また、データの中には、原子力環境整備促進・資金管理センターとの共同研究において設置した、地中無線モニタリング装置によって取得されたものも含まれる。本データ集でのデータ収録期間は、平成26年12月から平成30年3月までである。計測は継続中であり、今後も随時データを取りまとめて公開する。
林 直樹; Saha, P. K.; 吉本 政弘; 畠山 衆一郎
Proceedings of 15th Annual Meeting of Particle Accelerator Society of Japan (インターネット), p.1055 - 1059, 2018/08
J-PARC RCSは、設計ビームパワー1MWの速い繰返しのシンクロトロンである。2007年のファーストビームより運転を開始し、途中2014年にリニアックの入射エネルギー増強、イオン源方式の変更を経て、性能を向上し、MLF, MRへ安定的なビーム供給を続けている。入射されるHビームは、入射点にある荷電変換フォイルで、Hに変換され、多重周回入射される。わずかに変換されなかったビームは、放射化防止のため、H0ダンプラインを経由しビームダンプへ導かれる。ダンプ容量は、4kWと定格入射ビームパワー133kWの約3%しかなく、荷電変換フォイル破損時などは、即時に停止する必要がある。現状の電流モニタでは、メインビームの20%を超える突発的なビーム強度上昇は、即検知できるが、通常の0.3%程の弱いビームに対しては、時間平均処理する必要がある。今回、さらなる監視強化のため、H0ダンプラインにBPMの設置を検討した。ビーム強度は、メインビームの0.3%、リニアック周波数324MHzで検波する方針で検討した。本報告では、現状の入射ビーム監視について触れた後、BPMの設計の課題について述べる。
林 直樹; Saha, P. K.; 吉本 政弘; 三浦 昭彦
Proceedings of 8th International Particle Accelerator Conference (IPAC '17) (Internet), p.277 - 280, 2017/06
多重ペインティング入射は、大強度陽子加速器で重要な要素となっている。J-PARC RCSでは、垂直方向ペイント用電磁石は入射ビーム輸送系に、リング内には水平ペイント用電磁石を入射点前後に設置し、横方向ペイントを実現している。ペイントパターンの設定は、パルス電磁石の電流波形パターンで決定している。しかし、その評価には、ビーム軌道の時間変化を直接測定するのが望ましい。リニアックからのビームは、リングRFにマッチさせるため櫛状にチョップされている。このような形状で、パルス毎の位置決定は難しいと思われていたが、今回、1マイクロ秒毎の時間平均での測定が可能であることを示した。リングに入射されたビームについては、リニアックの高周波成分が、入射後数周でデバンチして消えるので、入射時間の最初は、ビーム位置を決めることができた。但し、途中からは再バンチ化による測定への影響が確認され、この問題について取り組む必要があることが分かった。
中村 龍也; 藤 健太郎; 坂佐井 馨
波紋, 27(1), p.4 - 7, 2017/01
J-PARC MLFにおける波長シフトファイバ光読み出し技術を用いたシンチレータ中性子検出器の成果についてレビューする。このタイプの検出器はピクサイズ、位置分解能等の設計において極めて大きな柔軟性を有する。我々はこの特徴を最大限に利用して装置の性能に適した検出器を開発し、数10台を実機稼働させている。本報ではSENJU検出器の開発から近年のHe代替検出器に対する取り組みについても紹介する。
森下 卓俊
JPS Conference Proceedings (Internet), 8, p.011006_1 - 011006_6, 2015/09
加速器機器の設置位置ずれはビーム損失を引き起こすため、アライメントの維持はビーム運転安定化のために重要である。2011年の東北地震以来、床高さの安定性が悪化し、局所的な沈下が発生していることが明らかとなったため、高さ変動量を継続的に測定した。気象、地震等に影響されて床の高さは変動すると考えられる。通常の地震ではランダムな高さ変動は発生するものの、ビーム軌道に影響を与えるものではなかった。また、集中豪雨ではリニアック加速器トンネル全体が傾く現象が見られたが、緩やかに回復することが分かった。数か月以上の長期変動を常時モニタリングした結果、一方向の変動が継続し、その傾向並びに変動量はメンテナンス時の測量結果と同等であることが分かった。したがって、現在加速器トンネルで発生している高さ方向の形状安定性の低下は、低速ではあるが継続的な建家の変形によるものであることが明らかとなった。
舘 幸男; 蛯名 貴憲*; 武田 智津子*; 斎藤 登志彦*; 高橋 宏明*; 大内 祐司*; Martin, A. J.*
Journal of Contaminant Hydrology, 179, p.10 - 24, 2015/08
被引用回数:29 パーセンタイル:73.48(Environmental Sciences)結晶質岩中の核種移行評価においてマトリクス拡散と収着現象の理解は重要である。スイスのグリムゼル原位置試験場から採取した花崗閃緑岩試料を用いて、Cs, Na, IとHTO(トリチウム水)の拡散・収着挙動が、透過拡散試験とバッチ収着試験により調査された。得られた実効拡散係数(De)は、Cs, Na, HTO, Iの順となった。容量因子()と分配係数(Kd)も、同様の傾向を示した。Cs, Naに対する二重プロファイルは、試料表面部のKdの増加によって解釈され、表面分析によって試料表面部の擾乱を受けた黒雲母鉱物の高い間隙率と収着容量の増加に起因することが確認された。二重プロファイルから得られたKdは、バッチ収着試験で得られた粉砕試料のKdの粒径サイズ依存性と関連付られた。グリムゼル試験場で実施された原位置長期拡散試験で得られた試験結果は、室内実験結果とそれらの原位置条件への外挿によって推定された移行パラメータによって良好に解釈された。
栗原 研一; 板垣 正文*; 宮田 良明; 中村 一男*; 浦野 創
プラズマ・核融合学会誌, 91(1), p.10 - 47, 2015/01
磁場閉じ込め方式におけるプラズマ位置形状の実時間制御及び平衡状態の診断は、MHD不安定性等によるプラズマの急激な変化に素早く対応し、適切な位置及び形状を維持した安全な運転やダイバータ部におけるストライクポイントの適切な制御、さらには電子サイクロトロン加熱等の共鳴位置を正確に定めるために非常に重要な課題である。コーシー条件面(CCS)を用いた境界積分方程式の解析解に基礎を置く解法(=「コーシー条件面法」。以降、CCS法と略す。)は、コイル電流、磁気センサー信号から直接位置形状を高速かつ高精度で導出する画期的な制御手法として注目を集めている。特に近年ではトカマクだけでなく、ヘリカル、逆転磁場ピンチ、球状トカマクでの応用例が示され、磁場閉じ込め核融合分野において幅広く応用されている。そこでまず、プラズマ位置形状同定の重要性とそのための逆問題としてのCCS法について、理論的背景、従来の方法との違い、利点について具体例を示しながら概説する。次に、各閉じ込め方式におけるプラズマ位置形状同定の応用例を紹介し、最後に、CCS法に関連するプラズマ位置形状同定における今後の課題を述べる。
栗原 研一; 川俣 陽一; 末岡 通治; 細山 博己*; 米川 出; 鈴木 隆博; 及川 聡洋; 井手 俊介; JT-60チーム
Fusion Engineering and Design, 74(1-4), p.527 - 536, 2005/11
被引用回数:11 パーセンタイル:59.93(Nuclear Science & Technology)トカマク型核融合研究は、実験炉ITERを国際協力で製作する段階へと一歩踏み出そうとしている中で、JT-60を含む既存のトカマク装置は、さらなる先進的運転シナリオを求めて実験探究することが期待されている。そのようなシナリオをJT-60のプラズマ実験で検証するために、プラズマ平衡状態を把握する基本的な方法群を、ITERへの応用も視野にいれつつ開発して来ている。一部は既に完成しているが、以下の課題も残っている。すなわち、(1)実時間かつ高精度でプラズマ断面全体像を再構築する機能(プラズマ全電流や磁気軸なども含む)。(2)構造物に流れる渦電流も考慮する機能。(3)断面内のプラズマ電流分布も実時間で制度よく再構築する機能。(4)DT燃焼時には、プラズマ近傍には耐放射線性に優れたピックアップコイルセンサーを設置し信号積分して磁場に変換する。同時に遠方には耐放射線性に劣る絶対磁場計測センサーを配置し、遠方定常センサーで近傍センサー用積分器を時折補正することになるが、その補正演算機能。以上4項目である。シンポジウムでは、これらの方法をJT-60における実験結果やITER体系での計算とともに示す。また、それらの議論に基づき、ITERや核融合発電実証プラントにおけるプラズマ平衡制御の未来像についての予想を試みる。
海老根 守澄; 片桐 政樹; 美留町 厚; 松林 政仁; 坂佐井 馨; 佐藤 節夫*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 529(1-3), p.429 - 432, 2004/08
被引用回数:1 パーセンタイル:10.3(Instruments & Instrumentation)中性子散乱実験及びラジオグラフィーのために、シンチレータと波長シフトファイバを用いた中性子イメージ検出器を開発した。特に、高精度な中性子イメージ検出にはデータ収集システムに多チャンネルの信号処理が必要であるため、FPGAs(Field Programmable Gate Array)を用いて信号処理システムを開発した。イメージ信号処理においては6464チャンネルイメージを扱うことを可能とするとともに、中性子入射位置の決定精度を上げるための機能を装備した。
片桐 政樹; 松林 政仁; 坂佐井 馨; 中村 龍也; 海老根 守澄; 美留町 厚; Rhodes, N.*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 529(1-3), p.313 - 316, 2004/08
被引用回数:13 パーセンタイル:63.95(Instruments & Instrumentation)蛍光体/中性子コンバータ検出シートの背面に吸収波長帯の異なる二種類の波長シフトファイバを直交して配置し、中性子の入射位置を読み出す背面読み取り法を開発した。この背面読み取り法と直角に折り曲げた波長シフトファイバとを組合せることにより、コンパクト化を実現した中性子イメージ検出器を開発した。X軸及びY軸の位置分解能はそれぞれ0.6mmと0.7mmであった。この位置分解能性能は、従来のクロスド・ファイバ読み取り法とほぼ同じ性能であった。コンパクト化が可能となったことから、中性子散乱実験装置を製作するうえで大きな問題となっていたデッドスペースを小さくすることが可能となった。
丸山 智幸*; 千葉 敏
Progress of Theoretical Physics, 111(2), p.229 - 243, 2004/02
相対論的平均場理論を用いて、原子核中での光子による共鳴を経由するイータ粒子生成における媒質効果の研究を行った。このために核子と共鳴に対するディラック平均場の強さを独立に変化させた。その結果、核子に対する平均場が核子の有効質量を減少させ、それが共鳴の幅を増加させ、逆に共鳴に対する平均場効果が小さいために共鳴のピーク位置がシフトし、この二つの効果によってC(,)反応で観測された共鳴の媒質効果が理解できることが判明した。
安居院 あかね; 青柳 秀樹*; 吉越 章隆; 中谷 健
JAERI-Tech 2003-089, 23 Pages, 2003/12
大型放射光施設の原研専用軟X線ビームライン用四象限グレード型光位置モニターを導入した。本光位置モニターは、可変偏光アンジュレーターより発生する軟X線放射光ビームの位置変動を計測することを目的とする。これはブレード構造検出素子を四枚有し、これらを独立に駆動することによってブレードからの光電効果による電気信号の各ブレードへの配分比を検出し、光の位置及び形状を算出することができる。
片桐 政樹; 坂佐井 馨; 松林 政仁; 高橋 浩之*; 中澤 正治*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 513(1-2), p.374 - 378, 2003/11
被引用回数:3 パーセンタイル:27.69(Instruments & Instrumentation)短半減期蛍光体とクロスファイバー読み出し法を用いた高計数率・高位置分解能中性子イメージング検出器を開発した。蛍光体としてはYSiO、有機蛍光体などを用い中性子コンバータとしては7LiBOを用いる。冷中性子ラジオグラフィ施設を用いた中性子照射実験の結果、位置分解能0.6mmを維持したまま3Mcpsの高計数率中性子イメージングが可能であることを確認した。
藤 健太郎; 片桐 政樹; 坂佐井 馨; 松林 政仁; 美留町 厚; 高橋 浩之*; 中澤 正治*
Applied Physics A, 74(Suppl.1), p.S1601 - S1603, 2002/12
被引用回数:6 パーセンタイル:28.33(Materials Science, Multidisciplinary)大面積/高計数率な中性子イメージングを目指してLiガラスシンチレータと波長シフトファイバを組み合わせた中性子イメージング検出法を開発した。検出器の構造は、Liガラスシンチレータの4つの側面に波長シフトファイバを配置しアレイ化した構造である。X軸及びY軸の位置はガラスシンチレータのそれぞれ相対する側面に配置されたファイバの同時計数が成立した場合に決定する方法を用いている。5mm5mm2mmtのLiシンチレータを44のアレイとした検出器を用いた基礎実験により、3Mcpsの中性子が入射してもリニアリティ良く中性子イメージングが可能であることを確認した。
片桐 政樹; 藤 健太郎; 坂佐井 馨; 松林 政仁; 美留町 厚; 高橋 浩之*; 中澤 正治*
Applied Physics A, 74(Suppl.1), p.S1604 - S1606, 2002/12
被引用回数:6 パーセンタイル:28.33(Materials Science, Multidisciplinary)高位置分解能/高計数率な中性子イメージングを目指して新しい中心位置決定法によるクロスファイバ読み取り法を用いた高位置分解能シンチレーション中性子イメージング検出法を開発した。検出器の構造は、シンチレータの上下の面にクロスした波長シフトファイバを配置した構造である。これまでは、中性子入射位置周辺で蛍光を検出したファイバのなかで最も蛍光の量が多いファイバの位置を入射位置としていた。考案された方法では、複数のファイバの同時計数を行い同時計数したファイバの中心の位置を中性子入射位置としている。この方法により、中心位置決定回路の簡易化を図りコストを削減するとともに高計数率化を可能とした。ZnS:Ag/LiFシンチレータを用いた基礎実験により、0.5mmの位置分解能が得られることを確認した。
藤本 望; 野尻 直喜; 山下 清信; 島川 聡司; 安藤 弘栄; 森 貴正
日本原子力学会モンテカルロ法による粒子シミュレーションの現状と課題, p.201 - 210, 2002/01
高温工学試験研究炉(HTTR)の炉心をモンテカルロコードで解析する場合、被覆燃料粒子が燃料領域内で不規則に配列しているため、そのモデル化が困難であった。そこで、不規則配列の粒子の位置を、村田らが提案した確率分布(最近接粒子分布及び角度分布)で取り扱う方法をMVPコードに取り入れた。これを用いて、臨界近接における実効増倍率を再評価したところ試験結果と0.01k/k以内の差で一致する結果を得た。さらに、このコードを用いて出力上昇試験における臨界制御棒位置及び温度係数を実施した。臨界制御棒位置の解析値と実測値は、5cm以内の差で一致し、温度係数の解析値及び実測値は、高い炉心温度においてその絶対値が小さくなるという傾向は一致した。本会議においては、MVPを用いて行ったこれら被覆燃料粒子のモデル化とその反応度効果、臨界制御棒位置、温度係数等の解析について報告する。
藤 暢輔; 大島 真澄; 早川 岳人; 初川 雄一; 片倉 純一; 松田 誠; 飯村 秀紀; 草刈 英榮*; 西宮 大輔*; 菅原 昌彦*; et al.
Review of Scientific Instruments, 73(1), p.47 - 50, 2002/01
被引用回数:9 パーセンタイル:47.89(Instruments & Instrumentation)多重クーロン励起実験からは励起準位の電磁気的性質を得ることが可能である。クーロン励起実験におけるparticle-角度相関測定の際には薄いターゲットを用いなければならないが、重イオンをビームに用いた場合に光速の約10%という高い運動量を持った反跳核から放出される線は、そのエネルギーのドップラー補正を行なわなければならない。このための位置感応型粒子検出器は前方散乱方向での高いcounting rateで用いることが可能であり、角度分解能が良いことが必要とされる。また照射損傷に対して強い耐性がある事が求められる。一般に広く使用されているSi検出器の場合では、典型的な寿命が12~24時間という短いものになる。加えて、12台のアンチコンプトンサプレッサー付きGe検出器からなる多重線検出装置GEMINIとともに用いたために粒子検出器を配置したターゲットチェンバーはコンパクト(110mm以下)でなくてはならない。これらの条件を満たす位置感応型フォトマルR5900を用いた粒子検出装置を開発した。